本と珈琲のある暮らし

小説やビジネス書を好んで読みます。読書の感想や日々感じたことなどをここに記していきたいと思います。

良い文章は書き出す前に決まっている『新しい文章力の教室』唐木 元

ブログを書いてみて思ったこと。それは、

「うまく書けない…。良い文章ってどう書いたらいいんだ?」

 


その思いでこの本を手に取り、読んで得た結論は、「良い文章は書き出す前に決まっている」ということ。今までの私のように、とりあえず書き出してみるというやり方は、目的地もルートも決まってないのに出かけるのと同じでとても無謀でした。


では書き出す前に一体何をすればいいのか?一言で言うと「構造化しておくこと」。もっと言うと「主眼」と「骨子」=何を、どういう切り口で、どのように伝えるか、を明確にしておくことです。


例えば読んだ本の魅力を伝える文章を書く場合、その魅力は何で、それを伝える要素は何か、そしてその要素をどう組み立てれば効果的に伝わるか、というのを論理的にあらかじめ決めてから書き出すということになると思います。


思えば、昔から読んだ本とか映画の感想が「おもしろかった」「つまらなかった」くらいしか言えないなと思っていたけど、その理由はまさにここにあったのか!と思いました。「何が」おもしろかったのかを言語化できてなかった、それが苦手なんだということがよく分かりました。

 

 

 

(おまけ)

さて、この本を読んでみて思ったのですが、

じゃあこの本の内容を踏まえて前に書いた「明け方の若者たち」の感想を自己分析するとどうなるか?ちょっと考えてみました。

 

「まず、登場人物が少なく、ページ数も少なめ、平易な文でとても読みやすいです。」

句読点多くてリズム悪い。最初の点いらない。

これは最初に伝えるべき情報なのか。優先順位低い。最後に補足情報として記した方がいい。

 

「「僕」と「彼女」との恋愛模様がメインになるのですが、こそばゆい…。この大学時代とか新社会人時代に恋愛に夢中になる感じ分かるなぁ(経験ないけど)」

内容をもうちょっと書かないと共感生まれない。

 

「一方で「このままハッピーエンド!とはならないんだろうな〜。何が起こるんだろ?」と思っていると急に明かされる彼女の「秘密」(えー!!って感じでした笑)そして仕事でも葛藤を抱える。

彼女の「秘密」にはちょっとびっくりしましたし、そんなことあるん?と思うところもあるけれど、現代を生きる若者たちの生き様が、なんというか、刹那的で、ノスタルジックで、苦悩葛藤を抱えていてハッピーエンドではないかもしれないけど魅力的に写ります。」

言葉のチョイスがぼやっとしてる。何が魅力的なのかをもっと分かりやすく書かないと共感できない。

 

「内容的にも(ちょこちょこ出てくるワード的にも、RADWIMPSとか)、新社会人から30代くらいの年代の人に1番刺さる内容かなと思います。

著者は2作目も出版済みですし、おそらく今後も「若者」をテーマに小説を書いていくんじゃないかなと思うので、次回作も読みたいですね。」

本文に出てくるワードを少し取り入れたほうが分かりやすいし、言いたいことも伝わる。

 

 

う〜む、あらためて見ると我ながら伝わらない文章だな笑


この本の魅力はどこにあるのか?という一本筋の通った切り口(コンセプトといってもいい)が設定できてない。

また、ネタバレしないようにという制約があるにせよ、もう少し内容を開示して本の魅力を分かりやすく伝えるべき。あとは書く要素の順番と軽重が全く考慮されていないのでメリハリが無い文章になっている。

ただ自分の思ったことを乱雑に述べているだけで、本の魅力を分かりやすく伝える文章にはなっていないなと見直して思った。同時に人を惹きつける文章を書ける人の凄さも実感。