本と珈琲のある暮らし

小説やビジネス書を好んで読みます。読書の感想や日々感じたことなどをここに記していきたいと思います。

『すずめの戸締まり』感想

基本情報 製作年 2022年 上映時間 121分 監督・脚本・原作 新海誠 キャスト 原菜乃華、松村北斗ほか 感想 第一印象は、明快にひとつのメッセージを打ち出してくる作品だな、ということでした。 象徴的なのは、常世で草太がミミズに語りかけるシーン。「今の…

世界か、愛する人か『天気の子』

天気の子 醍醐虎汰朗 Amazon 感想 主人公・帆高が、仲間たちの助けも得ながら、犠牲を厭わずに、空と一体化して人柱となってしまった陽菜を助ける物語。 物語だけでなく、今作は雨のシーンが多いが、降り落ちる雨の描写は実写かと思うくらいきれい。音楽も流…

シンプルな物語こそ深い『老人と海』

老人と海(新潮文庫) 作者:ヘミングウェイ 新潮社 Amazon あらすじ(ネタバレあり) 老人は一人で海に出る。大物が掛かるが、釣られて遥か沖合の遠くへ。格闘の末、大物を仕留める。村に帰る道中、幾度も鮫に襲われる。仕留めたり追い払ったりするも、大物…

有終の美『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』感想

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(吹替版) ダニエル・クレイグ Amazon 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(字幕版) ダニエル・クレイグ Amazon だいたいのストーリー(ネタバレあり) イギリスの諜報機関MI6を引退した007ことジェームズ・ボンド。恋人のマドレー…

情報の波に溺れないために『僕らが毎日やっている最強の読み方」

僕らが毎日やっている最強の読み方―新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意 作者:池上 彰,佐藤 優 東洋経済新報社 Amazon 本書では、佐藤優氏、池上彰氏のお二人が、ふだん新聞、本、雑誌、ネットなどをどのように読んでいるのか…

神は何もしてくれないのか『沈黙』(遠藤周作)

沈黙(新潮文庫) 作者:遠藤周作 新潮社 Amazon 目次 「神とは何か?」を考えさせられる物語 過酷な状況でも神を信じられるか たどり着いた結論(ネタバレ含む) 感想 「神とは何か?」を考えさせられる物語 本書はひと言で言うと、 キリシタン弾圧が激しい1…

初めての戯曲『ワーニャ伯父さん』

かもめ・ワーニャ伯父さん (新潮文庫) 作者:チェーホフ 新潮社 Amazon 映画「ドライブ・マイ・カー」にも登場した、ロシアの劇作家チェーホフの『ワーニャ伯父さん』を読んでみた。 演劇の台本である戯曲というものを初めて読んだ。 読むと、ほんとうに「演…

怒涛の人生『ボヘミアン・ラプソディ』

ボヘミアン・ラプソディ Rami Malek Amazon バンド・クイーンのボーカル、フレディマーキュリーの伝記的映画。 バンドメンバーとの出会い、売れっ子時代、結婚と別れ、バイセクシャルの自認、バンドメンバーとの決裂とソロ活動、乱交パーティー、AIDS発症、…

50年経っても色褪せない『ゴッドファーザー』

特に素晴らしい傑作娯楽映画を選び、全国の映画館で1年間にわたって連続上映する「午前十時の映画祭」。 近くの映画館で「ゴッド・ファーザー」が上映されるとのことで鑑賞しました。 paramount.jp 1940年代アメリカの「マフィアの抗争の物語」。 「ゴッド・…

アイデアの生み出し方『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? (角川文庫) 作者:森岡 毅 KADOKAWA Amazon 『ストレングス・ファインダー』の自分の強み分析の結果から、回復志向(問題解決が好き、得意)を伸ばしたいなと思い、それに少しでも関連する本を読んで…

ストレングス・ファインダーで自分の才能を見つけてみた

目次 ストレングス・ファインダーやってみた 判明した5つの才能 ①公平性 ②回復志向 ③調和性 ④適応性 ⑤内省 ストレングス・ファインダーやってみた 自分の強みを、自分でしっかり理解したいと思い、ストレングス・ファインダーをやってみました。 さあ、才能…

ジェットコースター小説『野良犬の値段』(百田尚樹)

野良犬の値段 作者:百田 尚樹 幻冬舎 Amazon ちょっとダークでシリアスな小説が読みたいなと思って手に取りました。 読み始めると、続きの展開がすごく気になる! 話がどんどん展開するし、読む手も止まらない! そんなジェットコースターのような本でした。…

「多様性」の罠 『正欲』(朝井リョウ)

正欲 作者:朝井リョウ 新潮社 Amazon 去年読んだコンビニ人間に続き、これもまたすごい小説…。 コンビニ人間、52ヘルツのクジラたち、流浪の月など、最近話題になる本は「多様性」や「マイノリティ」がテーマのものが多い気がする。 この「正欲」もまさにこ…

ひねくれ女子の脳内『勝手にふるえてろ』(綿矢りさ)

勝手にふるえてろ (文春文庫) 作者:綿矢 りさ 文藝春秋 Amazon 初めて綿矢りささんの小説を読みました。 デビュー作の『インストール』、そして芥川賞の『蹴りたい背中』など、若くして注目された綿矢りささん。名前や作品名は知っていて、いつか読みたいと…

言葉の力『本日は、お日柄もよく』(原田マハ)

目次 意外なストーリーと読みやすさ だいたいのあらすじ 言葉の力 本日は、お日柄もよく (徳間文庫) 作者:原田マハ 徳間書店 Amazon 意外なストーリーと読みやすさ 今回読んだ本は原田マハさんの「本日は、お日柄もよく」。 わたしがよく見るYouTubeチャンネ…

本を読んでもすぐ忘れてしまうのはなぜなのか?

目次 本を読んでもすぐ忘れちゃう なんですぐ忘れてしまうのか どうすれば忘れないようにできるのか では具体的に何をするか 忘れないだけではなく思考力のトレーニングにもなる とはいえ本の読み方は人それぞれ おすすめの本(参考図書) 本を読んでもすぐ…

「これは難しい問題ですね(`・ω・´)」って言って終わりがちなのなんとかしたい『自分の頭で考える日本の論点』(出口治明)

ライフネット生命創業者の出口治明さんの本『自分の頭で考える日本の論点』を読みました。 自分の頭で考える日本の論点 (幻冬舎新書) 作者:出口治明 幻冬舎 Amazon いや〜勉強になる本でした。よく言われる「憲法9条は改正すべきか?」とか「年金制度はほん…

普通ってなんだ?『コンビニ人間』(村田沙耶香)

コンビニ人間 (文春文庫) 作者:村田 沙耶香 文藝春秋 Amazon これは、すごい小説だ。 ページ数も少なく読みやすそうな本だな〜とか思って読んだが驚いた。 たしかに読みやすいしすぐ読める。 ただ内容が衝撃的。 「普通」という感覚が麻痺しそう。いかに自分…

かっこいい大人になりたい『具体と抽象』(細谷功)

具体例を使って分かりやすく話してくれる人ってかっこいいなあ… と、普段よく思います。 というのも職場でそういう人がいます。 その人の性格とか趣味とかなんでもいいんですけど、要はその人に合わせた具体例を設定して、分かりずらいことを説明してくれる…

我々はどんな未来を残すのか?『シン・ニホン』(安宅和人)

シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング) 作者:安宅和人 ニューズピックス Amazon どんな内容? 著者は安宅和人さん。YahooのCSO。 まだ読んだことがないけどベストセラー『イシューからはじめよ』の著者。 国の…

愛を知らないことの切なさ『ファーストラヴ』(島本理生)

ファーストラヴ (文春文庫) 作者:島本 理生 文藝春秋 Amazon 第159回直木賞受賞作。 あらすじ アナウンサー志望の女子大生・環奈が父親を包丁で刺し殺してしまう。臨床心理士の真壁由紀は環奈についての小説執筆の依頼を受け、彼女との面会して話を聞きなが…

この話をどう消化したらいいのか?『破局』(遠野遥)

破局 作者:遠野遥 河出書房新社 Amazon 何だこの物語は…?これが芥川賞なのか…?私はすごい読書家でもなく、何となく気になった本を趣味レベルで読むくらいで芥川賞の意味もよく分かってないですが、これがいわゆる「良い小説」なのでしょうか?? 以下、感…

この関係に名前はつけられない『流浪の月』(凪良ゆう)

おもしろい。本屋大賞に去年選ばれてなんとなく買ってなんとなく読んだ時より、2回目に読んだ今回の方が断然おもしろかった。 あらすじ 小学生の更紗は自由な両親のもとで自由に暮らしていた。しかし父親が急死し母親に見捨てられ伯母さんの家に行ってから、…

良い文章は書き出す前に決まっている『新しい文章力の教室』唐木 元

ブログを書いてみて思ったこと。それは、 「うまく書けない…。良い文章ってどう書いたらいいんだ?」 新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング できるビジネスシリーズ 作者:唐木 元 インプレス Amazon その思いでこの本を手に取り、読…

『明け方の若者たち』カツセマサヒコ 感想

明け方の若者たち (幻冬舎単行本) 作者:カツセマサヒコ 幻冬舎 Amazon カツセマサヒコさんの『明け方の若者たち』を読んだ感想です。 表紙の綺麗な色合いだったり、タイトルの刹那的な感じに惹かれました。 著者はカツセマサヒコさん。今作が処女作です。以…