本を読んでもすぐ忘れてしまうのはなぜなのか?
目次
- 本を読んでもすぐ忘れちゃう
- なんですぐ忘れてしまうのか
- どうすれば忘れないようにできるのか
- では具体的に何をするか
- 忘れないだけではなく思考力のトレーニングにもなる
- とはいえ本の読み方は人それぞれ
- おすすめの本(参考図書)
本を読んでもすぐ忘れちゃう
読書してもすぐ内容を忘れてしまう。
読んでいる時は「なるほど!」と思っても、気付いたら忘れてしまったり、自分の生活や仕事に生かせていなかったりする。
そんな風に思うことがよくありませんか?
最近私もよく本を読むんですが、
読んだことが全然覚えてなかったり、身になってないな…と思う
↓
そうだ!読書術の本を読んでみよう!
↓
あれ?読書術の本で読んだ内容も気付いたら覚えてない…
↓
読書のモチベ低下
↓
以下くりかえし
という負のスパイラルに陥っています…。
同じ悩みをもつ方ってけっこう多いのではないでしょうか。
ちょっとこの辺でそんな自分とはいい加減おさらばすべく、本を読んでも忘れてしまうメカニズムとその解決策を考察しました。
なんですぐ忘れてしまうのか
そもそもなんで読んだ本の内容をすぐ忘れてしまうんでしょうか?読んでいる時は「なるほど!」とか「めっちゃいい話やん」とかいろいろ思っているのに…。
原因はいくつかあると思いますが、逆に忘れないことは何で忘れないのかを考えてみると
・毎日なんらかの形で触れる情報だから
・めっちゃ嬉しかった(またはトラウマな)ことだから
・実体験したことだから
といったことが理由として考えられます。
この逆を考えてみると、なんで忘れてしまうのかの一番大きな理由は
一回読んだきりなので脳がそれを大事な情報だと認識せずに長期記憶できない
ではないかと思います。
じゃあどうすれば読んだ本の内容を「大事な情報」にできるのか?ここが問題です。
どうすれば忘れないようにできるのか
ポイントは「繰り返し」と「能動的」の2つだと思います。
例えば
・仕事で使うパソコンの操作
・職場の人の名前
・得意料理のレシピ
・家族の誕生日
これらは意識してないのに絶対忘れないですよね。
これらに共通しているのは、意識的でも無意識的でも
・毎日もしくは定期的に繰り返す(繰り返される)こと
・能動的(主体的)に行っていること
です。
つまり読書においてもこの「繰り返し」と「能動的」をうまく取り入れられれば、本の内容をすぐに忘れてしまうということもなくなるのでは?と思います。
では具体的に何をするか
では最後。具体的にどうするか。
まず「繰り返し」。
具体的な方法としては、
・同じ本を繰り返し読む(ただし漫然と読むのではなくその都度、目標を変えて読む)
・本を読んだ感想を何らかにまとめておいて定期的に読み返す。
・本を読んだ感想を誰かと共有する。
などがあるかと思います。
次に「能動的」。
これはマクロ的なものとミクロ的なものがあると思います。
マクロ的とはどういうことかというと、本を能動的に読むための「全体的な」視点という意味です。
具体的な方法としては、
・本を読む前に装丁や目次から内容を予想して、読み終わった後検証する。
・本を読む前にその本で得たい知識を考えておき、読み終わった後に達成度を検証する。
・内容的な構成を予想しておき、読んでいる時は常に頭の中に置いておくイメージをもつ(読書中に迷子にならないように地図を持っておくイメージ)。例えばこの本は「先にこの結論があって徐々にその根拠を述べていく構成だな」とか。
次にミクロ的なものですが、これは個別の文章を実際に読んでいる時の視点という意味です。
具体的な方法としては、
・ただ文字面を追うだけにならないよう「読む=作者と会話する」という意識をもつ。例えば作者に質問する、議論する想像をする。疑問をもったら調べてみる。自分に身近な例で例えてみるなど。
忘れないだけではなく思考力のトレーニングにもなる
「能動的」に、前のめりに読書をすることで、本の内容を忘れにくくなるだけでなく、思考力のトレーニングにもなると思います。
作者の言っていることを必ずしも鵜呑みにせずに読めば、常識を疑う力や、質問するトレーニングになります。
本の内容の構成を予想したり整理したりしていれば、全体を俯瞰してみる力、本質を見抜いたり見失わない力をつけるトレーニングになります。
このようにただ本の内容を忘れにくくなるだけでなく、思考力を鍛えることにもつながるので一石二鳥です。
とはいえ本の読み方は人それぞれ
とはいえ、本の読み方を他人にあれこれ言われるの窮屈ですよね。読書がストレスになってしまっては元も子もありません。
私はめんどくさがりで、天邪鬼なので、あれやれこれやれと細々と人に指示されるとやる気を無くしてしまいます。
なので、巷にはいろいろな読書術があるとは思いますが、最終的には自分で考えて、納得感がある自分のスタイルを、アップデートしながら確立していくのが一番かなと思います。
おすすめの本(参考図書)
この記事においておおいに参考にさせていただいたのが、西岡壱誠さんの『東大読書』という本です。
「現役東大生」の記載から、「学生の書いた本か…。ちょっと期待薄だな」とか思ってましたが、東大の書評サークルの長を務めた方らしく、読書を極めている人はこういう読み方をするのか、とても勉強になりました。